マッスルマインドコネクションとは何か解説|筋トレと意識の関係

このような悩みを持っていないだろうか。

・筋肉に効いている感覚がわからない。

・筋肉を意識することができない。

・マッスルマインドコネクションとはなにか分からない。

この記事ではこのような悩みを解決していく。

この記事の内容は以下のとおりである。

1.マッスルマインドコネクションについて解説。

2.意識について考察と実践。

この記事を書いている筆者は筋トレを5年間行っており、ボディビルダーを目指し研究と実践を繰り返している筋トレオタクである。またフィットネスクラブでの勤務経験があり、初心者のシェイプアップに成功した経験もある。このような筆者が読者の悩みを解決しよう。

マッスルマインドコネクションについて解説

インターナルフォーカスとエクスターナルフォーカス

マインドマッスルコネクションとは精神と筋肉の繋がりを意味する。もう少し具体的に書くと脳と骨格筋の繋がりのことを意味する。マインドマッスルコネクションは骨格筋が神経伝達によって収縮していることを表した言葉である。

そしてマインドマッスルコネクションには二種類存在する。

例えばベンチプレスを行っている際に大胸筋に意識を向けるのは、インターナルフォーカス(Internal focus)である。一方でバーベルに意識を向けるのはエクスターナルフォーカス(External focus)である。

インターナルフォーカスは「内部的、内因的要素に集中すること」、エクスターナルフォーカスは「外部的、外因的要因に集中すること」、と定義できる。

インターナルフォーカスはコトに集中する、エクスターナルフォーカスはモノに集中する、と捉えても良い。

エクスターナルフォーカスの影響

ウェイトリフティングと精神集中に関する体系的レビューでは、エクスターナルフォーカスはインターナルフォーカスよりもヒトの運動パフォーマンスを向上させると示唆されている。ここでのパフォーマンスは重い重量を効率的にあげることである。

この研究では、エクスターナルフォーカスはパワーリフターやウェイトリフター、その他競技スポーツを行っている人は外部的要素に集中するのが良い結論付けられた。

インターナルフォーカスの影響

この研究では筋力トレーニングでのインターナルフォーカスの効果を調査した。この研究では、18人の被験者が、通常のベンチプレスを行う群、大胸筋に集中する群、上腕三頭筋に集中する群に分かれて、それぞれの群に20%、40%、50%、60%、80%1RMでのベンチプレスを行った。

研究の結果として特定の骨格筋に集中する群では、20~60%1RMのベンチプレスで特定の筋肉の活動が増加したが、80%1RMでは3群でのベンチプレスに有意差が現れなかったと報告された。

同様の結果が他の研究でも報告されている。

意識についての考察と実践

最大パフォーマンス中は意識できない

先の研究から高重量の時はモノに意識して、低重量ならコトに意識したほうが良いという実践が導き出せそうだが、そうではない。正確には「限界-8レップ付近からインターナルフォーカスは困難若しくは不可能になる」ということが導かれる。

例えばトレーニングのラスト数セットを何か考えながらやっているだろうか。ゴルフ選手はスイングを考えながら振るだろうか。スプリンターは走る時に「ハムストリングスと腓腹筋が~」とか考えるだろうか。否である。このような意識は最大パフォーマンス前に処理しておくことである。

80%1RM付近ではエクスターナルフォーカスが有効なのではなく、エクスターナルフォーカスをせざるを得なくなるのだ。つまり限界付近のパフォーマンスは意識して発揮できるものではない。

インターナルフォーカスの活かせる場面

インターナルフォーカスが最も効果的に活用できるのは、メインセット前のフォーム確認やウォームアップの段階である。メインセットでは意識を細かく筋肉に向けることはできないが、軽重量でのウォームアップならばフォームや動作を意識する余裕がある。

たとえば懸垂を行う際、筆者は広背筋に刺激を入れるために以下のことを意識していることは、①外腹斜筋を締める、②その状態を保ったまま胸椎を伸展させる、③動作の可動域は45〜135度に制限する、④手幅を一定に保つ、⑤PIP関節がバーの真上にくる位置で握る、といった5つの要素だ。これらをすべて意識しながら限界まで追い込むセットをこなすのは現実的ではない。しかし、20〜60%1RMといった軽負荷の段階であれば、これらの要素を意識的に動作に落とし込むことが可能になる。

ウォームアップでのインターナルフォーカスの活用により、メインセットで無意識に正しいフォームが再現される。ウォームアップ目的は主にモーターユニットの活性化であるが、インターナルフォーカスを利用することで、意識することを無意識でメインセットでできるようにする準備をすることもできる。

意識についての見解


マインドマッスルコネクションに関する研究と考察を理由に、筆者は意識は筋肥大において重要な要素ではないと考えている。むしろトレーニングにおいて重要なのは意識など関係なく対象筋に刺激が入るフォームつくり(=システムつくり)と主張する。

例えば三角筋はそれよりも力の強い僧帽筋や菱形筋が動作に参加しやすく、対象筋への負荷が逃げることが多い。これを意識で補正するのは難しく、それよりもフォームや種目自体を工夫して僧帽筋が関与しにくいシステムを作るほうが確実である。

サイドレイズやマシンローイング、リアレイズなどで工夫を凝らすよりも、ケーブルサイドレイズやインクラインサイドレイズ、ワンハンドのケーブルリアレイズなどを行う方が、動作の構造から僧帽筋の介入が起こりにくくなるため、意識など感がなくても三角筋に刺激を入れられる。

加えて研究でも示されているように、ヒトは限界付近のパフォーマンスにて細かい意識を維持することはほぼできない。そして限界付近のレップの方が最初のレップよりも筋肥大効果が高い。つまり意識などそもそも限界付近では出来ないのだから「意識しなくても効くシステム」が求められるのだ。

以上のことから、筆者は意識よりも対象筋に刺激が入るフォームつくり(=システムつくり)がトレーニングに置いて重要と考える。

最後に

この記事では筋トレでいわれる意識の状態であるマッスルマインドコネクションについて解説し、そこから筋トレにおける意識の重要性について解説した。

筋肉を意識できるのは余裕があるからで、筋肉に効いている感覚がわからないと感じるのはそもそも限界付近ではそれができないからである。効く感覚がないと悩み必要はない。この記事を読んで読者の悩みが解決したなら嬉しい。

筋肉と神経の関係について詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてほしい。この記事を読むことでマッスルマインドコネクションが実際に存在することと、限界までの反復が必須であることが分かる。

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