このような悩みを持っていないだろうか。
・EAAとBCAAの違いが分からず、どちらを選ぶべきか判断できない。
・摂取タイミング・量・プロテインとの併用が分からない。
・どのような基準で商品を選べばよいかわからない。
この記事ではこれらの悩みを解決していく。
記事の内容は以下のとおりである。
1.EAAとBCAAの違いと役割を解説。
2.EAAとBCAAを摂取するタイミングと理由を解説。
3.EAAとBCAAを選ぶ基準を解説。
この記事を書いている筆者は筋トレを5年間行っており、ボディビルダーを目指し研究と実践を繰り返している筋トレオタクである。またフィットネスクラブでの勤務経験があり、初心者のシェイプアップに成功した経験もある。このような筆者が読者の悩みを解決しよう。
EAAとBCAAの違いと役割を解説

サプリメント摂取の際に知っておいてほしいこと
まずサプリメントについて語るうえで初心者に理解してほしいことがある。それは「サプリメントとは、適切なタイミングで適切な量をとることで初めて効果を発揮する」ということだ。この適切なタイミングと適切な量というのが比較的に広範囲であるサプリメントは、「効果がある」といわれる傾向にある。例えばマルチビタミンミネラルやフィッシュオイルである。これらは局所的に摂ることで効果を高めることもできるが、それよりも一日単位という広いタイミングで摂取しても効果が出る。
一方でこの記事で示すEAAやBCAAは、効果を発揮するタイミングが限定されている。EAAやBCAAは意味ないといわれることが多いが、それは適切なタイミング及び量を摂取していないからである。
サプリメントは適切なタイミングで適切な量を摂取することで効果を発揮するものである。すべての栄養素にはメリットとデメリットがあり、それらを理解したうえで自身の金銭と相談し使用を検討する。この記事ではEAAとBCAAの違いや役割を解説し摂取するタイミングや量を示す。EAAやBCAAについて知らない人が自分で摂取を判断できるようにするのがこの記事のゴールである。
EAAとBCAAの違いと役割
EAAやBCAAは必須アミノ酸でヒトが体内で合成できない物質である。EAAは必須アミノ酸全てを含有しているが、BCAAは必須アミノ酸の中でバリン、ロイシン、イソロイシンのみを含んでいる。これが違いである。
EAAとBCAAは「局所的なアミノ酸吸収が求められる場面」で効果を発揮する。ヒトはタンパク質→ペプチド→アミノ酸と分解し小腸で吸収することでアミノ酸を取り込む。この過程は数時間かかる。一方でEAAやBCAAは最初からアミノ酸なので、摂取後15分程度で吸収される。そのため即座にアミノ酸を利用したいときに効果を発揮する。
EAAとBCAAを摂取するタイミングと理由を解説

EAAの摂取するタイミングと理由
必須アミノ酸を全部カバーできる点がBCAAにはないEAAの優秀さである。「即効性が求められアミノ酸全部が必要になる場面」において特に有効だ。
このことからEAAはトレーニング後にもっとも効果を発揮する。なぜならアミノ酸の即時吸収が効果的となる場面だからだ。
インスリンというホルモンは組織に栄養素を取り込む役割を持つ。インスリンは主に炭水化物を摂取することで分泌される。そして筋肉のインスリン感受性が最も高くなるタイミングはトレーニング後である。このタイミングで骨格筋にアミノ酸を供給することで、筋肉の合成率を高めることができる。ただトレーニング中及びトレーニング後1時間程度は血液が臓器ではなく筋肉に移動しているので、タンパク質やプロテインの吸収効率は低下している。そこで最も吸収効率の良いEAAをインスリン分泌目的の炭水化物と一緒に摂取して、アミノ酸を即座に筋肉に供給する。
以上のことから、EAAはトレーニング後に摂取することが効果的である。
BCAAを摂取するタイミングと理由
BCAAは「タンパク質合成、脂肪燃焼、グルコース取り込みのシグナル」として利用する。
BCAAを構成するロイシンは、mTORと呼ばれる酵素を活性化させる機能がある。ロイシンはmTORがリソソームに取り込まれることを促進し、これはタンパク質合成のトリガーとなる。
先の作用は必須アミノ酸の中でロイシンのみが持つ役割であり、ロイシンを摂取することでタンパク質合成のシグナルを促進できる。
バリンはその代謝産物であるL-BAIBA(L-β-aminoisobutyric acid)を介して脂肪燃焼を促進する重要なシグナル分子として働く。L-BAIBAは運動時に骨格筋から分泌され、白色脂肪細胞のベージュ化(褐色脂肪細胞様への変化)を促進し、熱産生とエネルギー消費を高める。要はバリンが脂肪燃焼促進のシグナルになるということである。
イソロイシンは肝臓と筋肉でAMPK経路を活性化させる。AMPKが活性化されると、GLUT4が細胞膜に移動し、グルコース取り込みが促進される。これはインスリンとは別経路であり、エネルギー供給効率を高める。要はイソロイシンはインスリンとは別の経路で筋肉と肝臓のグルコース取り込みを促進するということである。
以上のことから、BCAAはタンパク質合成、脂肪燃焼、グルコース取り込みといった作用を促進するシグナルとしての効果がある。
ではBCAAはどのタイミングで使うか。ズバリ、有酸素時とトレーニング中である。有酸素時には脂肪燃焼促進とアミノ酸分解の防止、トレーニング中はインスリン分泌を介さずにグルコース取り込みと脂肪燃焼を促すことで、エネルギー効率を高めることができる。
EAAとBCAAを選ぶ基準を解説

選ぶ基準
EAAに関しては、トレーニング直後~15分までの間に5g以上を摂取する。この際インスリン分泌を促進するために炭水化物を30g以上摂取する。炭水化物源はマルトデキストリンやクラスターデキストリンなどから摂取する。
BCAAに関しては、減量期の有酸素時や、減量期増量期関係なくトレーニング中のドリンクとして摂取する。BCAAの比率はバリン:ロイシン:イソロイシン=2:1:1が理想的であり、摂取時にはロイシンが3g以上となるように設計するのが望ましい。この条件に合う商品であればなんでも良い。
最後に
この記事ではEAAとBCAAの違いと役割を解説し、それらをいつどれくらい摂取すれば効果を発揮するかを解説した。EAAとBCAAは適切なタイミングで適切な量を摂取することで読者に良い効果をもたらす。この記事を読んで自分にEAAとBCAAが必要であるかどうか自分で判断できるようになると嬉しい。
EAAやBCAAは食餌がしっかりと管理できていることを前提としている。初心者で食餌管理のやり方がわからないヒトはこちらを参考にしてほしい。
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