このような悩みを持っていないだろうか。
・筋トレ、食事、睡眠のどれが一番重要なのかわからない。
・時間の制約からすべてに全力を注げない。
・3つを効率よくこなすテクニックが知りたい。
この記事ではこれらの悩みを解決していく。
この記事の内容は以下のとおりである。
1.各要素の重要性を解説。
2.時間基準で各要素の難易度を解説。
3.時短で3要素の総合点を高める戦略を解説。
この記事を書いている筆者は筋トレを5年間行っており、ボディビルダーを目指し研究と実践を繰り返している筋トレオタクである。またフィットネスクラブでの勤務経験があり、初心者のシェイプアップに成功した経験もある。このような筆者が読者の悩みを解決しよう。
各要素の重要性

等しく重要
筋肥大のためには、筋トレ、食事、睡眠の3つは等しく重要である。なぜならどれか一が欠けると継続的な筋肥大が成立しないからだ。
例えば筋トレは筋肥大のトリガーとなるストレスを与えるために不可欠だ。筋トレがなければ筋肉を成長させる刺激が存在しない。
次に食事はその筋肥大の材料を提供しする。いくら強度の高い筋トレをしても食事をおろそかにしていれば筋肉は増えない。例えるなら60kgの粘土をひたすらこねているだけで、新しい粘土(筋肉の材料)がなけれ粘土(筋肉)を70㎏、80㎏と増やすことはできない。
そして睡眠は筋トレや食事の効果を持続させるための回復時間として不可欠だ。睡眠を疎かにすると神経及び筋肉の疲労が抜けず、次回のトレーニングのパフォーマンスが下がる。さらに臓器の回復という意味でも食事の吸収や代謝にとっても睡眠は大きな役割を果たす。
以上のことから筋肥大において「筋トレだけやればよい」「プロテインさえ飲めばよい」「寝るだけで筋肉がつく」といった単一のアプローチは不十分である。3つの要素の強度を等しく高めていくことが、効率的で持続可能な筋肥大の鍵となる。
時間基準で各要素の難易度を解説

なぜ「どれが大事か」という疑問が生まれるか
「どれが大事か」という疑問が生まれるのは、多くの人にとって筋肥大は他の生活との両立が必要な行為だからだ。3要素全てに十分な時間を割くのが難しいからこそ、「結局どれを優先すべきか」という問いが出てくる。
実際3要素全てを高水準でこなすには相当な時間がかかる。専業ボディビルダーのように、一日10時間寝て、6食を定時に摂り、週6回ジムに通うような生活ができるなら悩む必要はない。しかし、例えばセキュリティ業や医療従事者のように不規則勤務をしているヒトは、睡眠時間も食事のタイミングも固定しづらく、トレーニングの頻度も月ごとに変動する。
専業ボディビルダーは24時間すべてを筋肥大に使えるが、一般人はせいぜい一日の数時間を割けるかどうかだ。以上のことから「どれが大事か」という疑問は、時間リソースが限られている現実の中で最も効率的な選択をしたいという欲求から生まれる。
なお3要素を時間基準で見ると食事がもっとも手間がかかり(筋トレの約4〜6倍)、次に睡眠(3〜5倍)、最後に筋トレとなる。
筋トレの難易度
筋トレは3要素の中で最も時間の拘束が少ないため、難易度が低い。
なぜなら、前回よりもトレーニングボリュームを上げることが達成できると目的は達成されるからだ。やりすぎは逆に効果を下げるし、ボリューム構成要素の最適化に必要な労力が少ない。
例えば多くの研究から「各部位につき1回のセッションで5〜6セット」「6〜12回できる重量で行うと良い」「テンポはネガティブ優位で」のようにボリュームを構成する要素を再現性高く最適化しやすい。それなりにきついが淡々とやれば目的を達成できるシステムは作りやすい。
さらにドロップセットやマシンの活用といった時短テクニックが多く存在する。これらを使えば効率的に刺激を与えることが可能だ。対して食事や睡眠にはこうした「時短の裏技」がほとんど存在しない。食事を6回食べるのに6回分の時間はかかるし、睡眠も削ればそのまま効果が落ちる。
以上のことから筋トレは最も時間の拘束が少ないので難易度が下がる。
食事の難易度
食事は筋肥大における3要素の中で、最も多くの時間を要し難易度が高い。なぜなら食事は365日必要かつ時短テクニックがほとんど存在しないからだ。
例えば1食に15分かかる場合、4食で1時間、6食で90分かかる。これだけでジムでのトレーニング時間を超える。トレーニング頻度は週2〜6回だが食事は毎日欠かせない。さらに食べたいものを好きなだけ食べて良いわけではなく、増量期や減量期といったフェーズに応じた食材やタイミング選択が必要になる。ヒトによっては毎食が精神的な負担になる。
またほとんどの人は4〜6食分の食材を自分で買いに行き調理する。買い出しと調理だけで30〜90分が追加で必要になる。
おまけに栄養素のバランスやサプリメントの選定といった考えることの量もトレーニングより多い。何をどのくらい摂ればいいのか、PFCバランスをどう調整するか、プロテインの種類や摂取タイミング、これらを理解して実践するまでに時間と労力がかかる。
以上のことから食事は最も多くの時間を要するので難易度が高い。
睡眠の難易度
睡眠の難易度は時間の観点から見ると筋トレよりも高い。なぜなら睡眠は365日欠かせず、時短テクニックがほとんど存在しないからだ。
たとえば、最低でも4時間は身体を拘束しなければならず、理想的には6〜9時間の睡眠が必要になる。
質の高い睡眠を確保するためには就寝90分前から照明や食事、入浴、スマホの使用などを調整しないといけない。つまり実際には「寝ている時間+寝る準備の時間」が365日発生する。これは時間的な拘束としては相当大きい。
以上のことから、睡眠は筋トレよりも高い難易度を持っている。ただしほとんどのヒトにとって睡眠は快楽なので、精神的及び肉体的には食事ほどの負担はない。
時短で3要素の総合点を高める戦略

筋トレの時短戦略
筋トレでは時短テクニックを最大限に活用することが重要だ。なぜなら同じ効果を得られるならかける時間は短いに越したことはないからだ。時短して浮いた時間を食事と睡眠に充てることができるなら総合点はさらに高まる。
特におすすめなのが、ウエイトスタック式のマシンを使うこと。これならバーベルやプレートを準備する時間が不要になり、インターバル中に素早く重量変更もできる。ドロップセットとの相性も抜群で短時間で追い込むことができる。
食事の時短戦略
食事では準備と後処理の工程で時短を徹底する。なぜなら食事そのものは365日必要で、調理や買い出しを放置すると1日単位で膨大な時間が消えるからだ。
例えば買い出しはネット通販を使えば店に行く時間をゼロにできるし、休日に1週間分まとめて購入と仕込みすれば日々の作業が激減する。タッパーを大量に用意して冷蔵か冷凍すれば、食べたい時にすぐ取り出せる。炊飯器で食材をまとめて調理すれば、1食あたりの手間は圧倒的に少なくなる。鶏胸肉もブロックではなくミンチを使うことで茹で時間を5分短縮できる。こういった工夫の積み重ね大きな差になる。
筆者は食事に関しては「時間を金で買う」という考え方を持つことで効率化できると考えている。
睡眠の時短戦略
睡眠は削るのではなく守ることが時短になる。なぜなら睡眠は削れば削るほどパフォーマンスが落ち結果的に筋トレも食事も台無しになるからだ。
まず6時間睡眠を最低ラインとして死守すること。そのうえで質を高めるためにできることをできる範囲でやっていく。
睡眠についてはこちらでまとめている。この記事で触れたテクニックを費用対効果の高いものからこなしていこう。
最後に
筋肥大を目指すうえで「どれが一番大事か」という疑問は多くのヒトが一度は思う問いである。この3つは等しく重要でどれかひとつでも欠けると効率は低下する。
しかし現実は時間もエネルギーも有限であるため。すべてを100点にこなすのは不可能に近い。だからこそ、「時間の観点での難易度」を把握しそれぞれの要素に効率的な時短テクニックを取り入れることが現実解になる。
筋トレは最も時間を圧縮しやすいのでまずは筋トレの時間効率を最大化し、浮いた時間を食事と睡眠に回す。食事は「時間を金で買う」、睡眠「守るべきルールを決める」ことをすると時短に繋がる。
筋肥大を現実的に目指すなら、効率的に頑張ることを意識してほしい。この記事が読者の悩みを解決できたなら嬉しい。
トレーニングの時短テクニックについて詳しくはこちらの記事を参考にしてほしい。
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