このような悩みを持っていないだろうか。
・食事をどれくらいとればよいかわからない。
・実際にどんなメニューを取ればよいか知りたい。
・筋トレのための食事で気を付けることは何だろうか。
この記事ではこのような悩みを解決する。
この記事の内容は以下の通り。
1.必要な食事量を算出する方法を解説。
2.実践を見据えたメニューの作り方を解説。
3.食事管理を実現するうえのコツを解説。
この記事を書いている筆者は筋トレを5年間行っており、ボディビルダーを目指し研究と実践を繰り返している筋トレオタクである。またフィットネスクラブでの勤務経験があり、初心者のシェイプアップに成功した経験もある。この記事は向上心のある初心者が食事管理実践の第一歩をアシストすることを目的としている。そのため詳細な知識についてはあえて触れずに、実践を想定した内容となる。
必要な食事量を算出する方法を解説

カロリー収支
結論として必要な食事量は運動量に依存する。そして食事量の管理はカロリー収支で行う。
例えば一日の運動量から2000kcal消費していたとして、2200kcal摂取した場合200kcal分が筋肉や体脂肪を蓄積する余剰として使用される。1800kcal摂取した場合は不足分の200kcalを体脂肪やその他組織を分解することで供給する。
以上のことがカロリー収支である。消費カロリー>摂取カロリーの状況にすることで減量が進み、摂取カロリー>消費カロリーの状況になることで増量が進む。カロリー収支をコントロールするための手段として、運動量をの増減と食事量の増減がある。
メンテナンスカロリー
カロリー収支を数値で行うための道具がメンテナンスカロリーである。メンテナンスカロリーとは基礎代謝に運動係数をかけたものである。
メンテナンスカロリーの生合成は8割ほどである。なぜならミトコンドリアの活性度合い、つまり代謝の個体差は環境によって変化するからだ。ただ他の管理道具よりも使いやすいので採用する。
メンテナンスカロリーはこちらのサイトで算出できる。
実践
では実践してみよう。
例えば身長170㎝、体重70㎏、年齢25歳のヒトが減量すると仮定する。ハードな筋トレを週3回行う。
メンテナンスカロリーは2635kcalとなる。
減量を行う場合メンテナンスカロリーから500kcal程度削る。彼が一日で摂取するカロリーが2135kcalと算出できた。
ではマクロ栄養素を何g摂取するかを決める。
タンパク質は体重×1.6~2.5g摂取する。ここでは体重×2gとする。総摂取カロリーは
560kcalとなる。
次に脂質は総摂取カロリーの20~30%摂取する。ここでは約25%摂取するとする。533.75kcalとなり約60gの脂質を一日で摂取する。
最後に炭水化物で残りのカロリーを摂取する。258.75g摂取することで余剰の1035kcalを摂取できる。
以上のように計算することで、メンテナンスカロリーを利用してマクロ栄養素をどれくらい摂取すればよいかが数値で理解できた。
※タンパク質と炭水化物は4kcal、脂質は9kcalとする。
実践を見据えたメニューの作り方を解説

料理という概念を捨てる
結論として食餌管理において料理をする必要はない。食餌管理において行うことは食材の加工である。加工とは食材を摂取できる形状に変化させることである。
例えば盛り付けを考えたり肉に会うソースをつくること、名前(親子丼、ピラフ等)のある形に加工することは料理である。料理の目的は味覚>栄養で、食事(meal)のためには必要だ。
一方でブロッコリーをゆでる(シュウ酸の除去)鶏胸肉を蒸す(生食の臓器への影響を軽減)といった行為は加工である。我々の目的は食餌(nutrition)で栄養>味覚である。最悪咀嚼して水で流し込めば目的は達成される。
以上のことから筋トレの食餌管理では「料理しないと!」という考えを捨てよう。決めた食材を最低限食べられる形に加工(ゆでる、焼く、蒸すなど)することがキッチンでやることだ。
マクロ栄養素とミクロ栄養素の徹底
筋トレのための食餌管理の基本的な目標は、マクロ栄養素とミクロ栄養素の充足にある。これが目的であり、食材やサプリメントの選定は方法である。
このことから「~を摂取しないといけない」ということはない。それは方法が目的と化している例である。
基幹食材
マクロ栄養素とミクロ栄養素の充足という目標は、以下の基幹食材を摂取することで達成される。ここの食材は栄養素の充足、独自性を基に決めている。
動物性たんぱく質…タンパク質源。家畜の肉や魚など。
必須脂肪酸…卵や魚由来の脂質。
穀物…ミネラル及び炭水化物源。
葉野菜…ビタミン及び食物繊維源
果物…穀物とは異なる形の炭水化物の摂取のため
サプリメント…先の5つで補えない栄養素を充足するため。
食餌管理を実現するうえのコツを解説

各基幹食材に対して一つ選ぶ
各基幹食材に対して一つの食材を選ぶ。なぜなら継続的に食餌管理を実現するためである。一つの食材なら管理する要素が少なくなる。
例えば筆者の場合は以下のようになる。サプリメントに関しては2つ選んでしまっているが管理は容易である。
動物性たんぱく質…鶏胸肉
必須脂肪酸…フィッシュオイル
穀物…白米
葉野菜…ブロッコリー
果物…バナナ
サプリメント…マルチビタミン
※脂質はオリーブオイルで調整。
以上の食材なら一日に摂取する食材が5つでサプリメントは2つである。毎回何を食べるか考えるよりもこれと決めて繰り返すほうが継続できる。
食材の選定基準は「加工だけで美味しく食べられるかどうか」で選んで問題ない。
一日3食という概念を捨てる
一日に3食という概念を捨てる。なぜならトレーニングとの相性が悪いからだ。筋トレをする前と後に食餌を摂取したいが、その場合3食だと食餌感覚が空きすぎてしまう。4時間ごとに1食ずつ計4食食べるなら、朝昼夕のどこでも適切な間隔で栄養を摂取できる。
以上のことから一日3食という考えは捨てよう。少なくとも4食の摂取を心掛ける。
食事が好きなヒトへのアドバイス
結論として美味しくするテクニックを学ぶか、食事以外の楽しみを見つけるかのどちらかをおすすめする。なぜなら食餌管理は継続が命であるからだ。食事が好きなヒトは最初のうちは食餌に慣れることができずに挫折する可能性が高い。
前者については世の中には食材を美味しく加工するテクニックが多くあるのでそれを勉強しよう。例えば低温調理を使うだとか、人工甘味料を使うなどである。このテクニックのデメリットは面倒くさいことにある。なぜなら管理することが増えるからだ。おいしさの追求と管理の増加を天秤にかけてどこまでできるかはヒトによる。
管理の面倒くささが勝った場合は食餌は作業と割り切って他の楽しいことを模索しよう。例えば食餌をしたらゲームするだとか、アニメを見ながら食事をするとかである。ただ他の楽しいこととして食事を選ぶことは推奨しない。なぜならどんどん自分に甘くなるからだ。元々食事が好きならなおさらである。
筆者の友人に食餌管理が苦で仕方ない人がいた。彼は「1週間に1食だけ好きなものを食べる。チートデイが~で代謝ガー…」といっていた。結果として1週間に1食が5日に1食に、3日に1食に、3日に2食にとどんどん自分に甘くなり減量に失敗した。
以上のことから食事が好きなヒトは手軽においしさを獲得できるテクニックを習得するか、食事以外の楽しみを見つけることをすすめる。食餌に興味がなく食餌管理が苦でないヒトは気にする必要はない。
Excel若しくはグーグルシートで管理する
ここまでで筋トレのために何をどれだけとればよいかが分かった。食材の摂取量を管理する方法としてExcel若しくはグーグルシートを使うと良い。これらのフォーマットを一度作成してしまえば、数値を変えることで減量と増量がいつでもできるようになる。

筆者の食餌管理シートの例。各食材g数を入力すると摂取できる栄養素が算出される。目標量に達していると”OK”と表示されるようになっている。
こうすることで食餌管理が実現できる。
最後に
本記事では向上心のある初心者が食餌管理を実践するうえで重要になる知識やコツを実践レベルで解説した。この記事を読むことで、食餌管理のために実際どのようなことをするべきかが理解できたはずだ。
ヒトによっては大会出場までこのレベルの食餌管理で行ける。もし食餌管理についての詳しい内容を知りたい場合は筆者の「栄養素」カテゴリーの記事を読んでほしい。筋トレに関する栄養素の知識を生理学レベルで解説している。キャッチ―ではないが向上心のあるヒトにとって有益な情報であることを自負しているので参照してほしい。
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