【健康】グルタチオンの抗酸化効果と摂取法を解説|サプリ意味なし?

このような悩みを持っていないだろうか。

・疲れが取れず身体の抗酸化力を上げたい。

・肌や老化が気になりアンチエイジング成分を探している。

・グルタチオンの効果を得る方法を知りたい。

この記事ではこれらの悩みを解決していく。

この記事の内容は以下のとおりである。

1.グルタチオンの抗酸化作用を解説。

2.グルタチオンの効果を得る摂取法を解説。

この記事を書いている筆者は筋トレを5年間行っており、ボディビルダーを目指し研究と実践を繰り返している筋トレオタクである。またフィットネスクラブでの勤務経験があり初心者のシェイプアップに成功した経験もある。このような筆者がグルタチオンを解説しよう。

グルタチオンの抗酸化作用を解説

グルタチオン

グルタチオンとは、グルタミン、システイン、グリシンから構成されるトリペプチドで、抗酸化作用を持つ。グルタチオンの独自性はビタミンCやビタミンEといった抗酸化作用を持つ栄養素を還元する点にある。これによりそれらの利用効率を高める。グルタチオンにはそれ以外にも解毒作用や抗炎症作用も期待されている。

酸化還元反応

グルタチオンを含めて抗酸化物質が活性酸素を除去するメカニズムは、酸化還元反応に従う。酸化還元反応は、物質が電子や原子の授受を通して科学的に変化する反応である。活性酸素は酸化型の物質で酸化還元反応を通じて還元されるて無害化される。

活性酸素の筋トレへの影響と対策についてはこちらで解説しているので参照してほしい。

例えばビタミンCの化学名はアスコルビン酸で、還元型のアスコルビン酸(C₆H₈O₆)と、酸化型のデヒドロアスコルビン酸(化学式:C6H6O6)がある。

https://vc-research.info/wisdom/w_31.htmlより引用。

アスコルビン酸が活性酸素である過酸化水素(H2O2)を無害化する過程は以下の通り。

アスコルビン酸が過酸化水素を還元して無害な水に変換し、アスコルビン酸自体は酸化されたデヒドロアスコルビン酸になる。これがビタミンCが活性酸素を除去するメカニズムである。ビタミンCと同様にグルタチオンも過酸化水素を還元し無害化させる。

この反応を見ると、ビタミンCは自身を酸化させることで活性酸素を除去することが分かる。これはビタミンEも同じだ。グルタチオンやαリポ酸は、活性酸素だけでなくこれらの酸化型ビタミンを還元型ビタミンに変換させることもできる。これがグルタチオンがビタミンCやEの効果を促進するといわれるゆえんである。

以下は酸化したビタミンCがグルタチオンによって還元される反応を表した酸化還元反応式である。

以上のことから、酸化還元反応に基づいて活性酸素は無害化され、グルタチオンは過酸化水素の無害化だけでなく酸化した抗酸化物質を還元することでも抗酸化作用を発揮することが分かる。

グルタチオンの効果を得る摂取法を解説

グルタチオン摂取の注意点

結論としてグルタチオンの経口摂取はお勧めしない。なぜなら生体利用率が低いからだ。

グルタチオンを経口摂取した場合には、血液でグルタチオンが他のタンパク質と結合し分子が大きくなる。これにより分子が細胞内に侵入することができなくなり細胞内で作用を発揮することができない。

以上のことからグルタチオンの経口摂取はおすすめしない。ちなみに経皮摂取の場合先に挙げた課題が克服されるので、直接摂取しても問題ないし生体利用率が高い。しかしグルタチオンの経皮摂取はドーピングに該当する可能性があるので、健康ではなくスポーツマネジメントの点で注意が必要だ。

経皮摂取以外の方法としてNAC(N-アセチルシステイン)を摂取する。なぜならNACはグルタチオンの前駆体だからだ。NACはグルタチオンよりも分子が小く細胞内に侵入することができるので、細胞内でグルタチオンを構成する材料として使用できる。

以上のことから経口摂取の場合はNACを推奨する。600㎎程度を一日数回に分けて摂取すると良い。

セレンの摂取

NACを摂取したりグルタチオンを経皮摂取したりする場合は、それらと共にセレンを摂取する。なぜならグルタチオンはセレンなしでは効率的に作用を発揮しないからだ。

グルタチオンが過酸化水素を無害化する際に、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)が活性化する必要があるが、この酵素はセレンを構成要素としている。つまりセレンが不足しているとグルタチオンの抗酸化作用を最大限発揮できないのだ。

以上のことから、NACの摂取及びグルタチオン経皮摂取の際には、セレンを同時摂取する。NACやグルタチオンの摂取量にもよるが、それらの摂取時にセレンを100mcg以上摂取したい。

最後に

この記事ではグルタチオンの抗酸化効果と摂取法を解説した。

グルタチオンは、グルタミン、システイン、グリシンからなるトリペプチドで、強力な抗酸化作用を持つ。ビタミンCやEなどの抗酸化物質は活性酸素を除去する際に自身が酸化されるが、グルタチオンはそれら酸化型ビタミンを還元し、再び抗酸化作用を発揮できる形に戻す役割を担う。また、過酸化水素などの活性酸素自体も還元して無害化できる。

グルタチオンは経口摂取しても体内にうまく吸収されにくいため、直接摂るよりも前駆体であるNAC(N-アセチルシステイン)を摂取し体内合成を促す方法が有効だ。さらにグルタチオンの働きを助けるグルタチオンペルオキシダーゼの活性化にはセレンが必要なので、NACや経皮グルタチオンと併せてセレンをの摂取する。

この記事が読者の悩みを解決できたならうれしい。

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