このような悩みを持っていないだろうか。
・分割法の選び方がわからない。
・メニューやスケジュールをどう組むかわからない。
・初心者でも失敗せずに効率よく成果を出したい。
この記事ではこれらの悩みを解決していく。
この記事の内容は以下のとおりである。
1.自分に合った分割法の取り入れ方を解説。
2.分割法と具体的メニューを解説。即実行できる状態にする。
この記事を書いている筆者は筋トレを5年間行っており、ボディビルダーを目指し研究と実践を繰り返している筋トレオタクである。またフィットネスクラブでの勤務経験があり、初心者のシェイプアップに成功した経験もある。筆者は対象によって提案する分割法を変化させてきた。この記事を読むことで、自分にあった分割法を選ぶことができる。
自分に合った分割法の取り入れ方を解説

分割法に優劣はない
結論として分割法に優劣はない。どんな分割法でも、ケガ無くゆっくりと負荷を高めることができるなら筋肥大する。もし分割法の優劣が明確ならこのような記事は存在しない。
よく全身法(1セッションで身体のすべてを鍛える分割法)とプロスプリット(1セッションで腕だけ、胸だけetc…と鍛える分割法)のどちらが効果的かと議論されている。
「ブロスプリットよりも全身法の方が、週2回以上対象筋に刺激を入れられるので効果的」という意見があるがこの意見は頻度を妄信しすぎている。レベルの低い刺激を2回入れるよりもレベルの高い刺激を1回入れる方が筋肥大はする。回数をこなすだけで筋肥大するならなぜ週7回ダブルスプリットをしないのだろうか。そこにはホルモンバランスや中枢神経疲労といった生理的要因や、環境といった社会的要因が複雑に関係するからだ。
またブロスプリットでも週2回強い刺激と弱い刺激が対象筋に入る傾向がある。例えばベンチプレスやディップス、インクラインプレスは大胸筋が対象筋であるが、フロントデルトと上腕三頭筋に弱い刺激が入る。胸と腕の日を分けるなら上腕三頭筋の刺激は週2回はいることになる。
全身法とブロスプリットを例として出したが、分割法に優劣がないことが分かる。
捻出できる時間を基準にする
筆者は捻出できる時間を基準にすることを勧める。なぜなら読者にとって使いやすいからだ。
分割法は対象の目的によって変化する。例えば弱点部位の強化や強化部位の維持などである。そのため週6回や週7回、脚の日を脚前と脚後ろに分けたり、腕を二頭筋と三頭筋に分けるなど変化する。
これらはトップアマチュアやプロボディビルダーのように、ボディビルをビジネスに結び付けることに成功しているヒトが採用するものである。何故なら彼らにとってボディビルは最優先事項だからだ。
しかし仕事やビジネスにつなげることができてない以上筋トレは趣味であり、他のやるべきことよりも優先度は落ちる。そしてこの記事を読んでいるヒトはほとんど筋トレを趣味で行っているヒトだろう。
そのため筆者は「捻出できる時間」を基準に分割法を選ぶことを推奨する。初心者は6分割でやってはいけないとかではない。週6日時間を捻出できるならレベルに関係なく週6回行えばよい。逆に週2回時間を捻出できるヒトに6分割を勧めても意味がないだろう。週5回時間を捻出できるヒトに全身法2回を勧めるのは効率が悪い。
以上のことから「捻出できる時間」を基準に分割法を選ぶ。
分割法と具体的メニューを解説

ここまでで分割法に優劣がないことと、「捻出できる時間」を基準に分割法を選ぶべきということが理解できた。以下ではポピュラーな分割法と特徴を紹介する。できるだけ具体的なメニューを示し、読者が分割法を即実行できる状態を目指す。
全身法
1セッションですべての部位を鍛える分割法である。全身法の特徴として週1回から適用可能という点がある。筆者は本当に時間が捻出できない時期に週1回の全身法を実施したことがある。
全身法は筋トレに時間を捻出したくない若しくは捻出できないヒトにおすすめである。
男性の場合プーリーロー(背中全体、リアデルト、上腕筋)、プレス系種目(大胸筋、フロントデルト、上腕三頭筋)、レッグプレス(大腿四頭筋、殿筋群、ハムストリングス)の3種目を周回する全身法を勧める。なぜなら少ない種目で全身を大雑把に刺激できるからだ。
女性のシェイプアップにはデッドリフト(コンベンショナル、ルーマニアン、スティッフレッグ等)をすすめる。なぜなら女性は見た目の点で鍛えるべきでない部位が存在するからだ。女性のシェイプアップで最も重要な部位をデッドリフトで鍛えられる。具体的には6~10回できる重量を伸ばしていく。
女性のシェイプアップのためのトレーニングについてはこちらを参考にしてほしい。
全身法には末端の肥大がおろそかになるデメリットがある。具体的には腕と脚である。なぜなら全身法は定義からコンパウンド種目で種目を構成することになるからだ。
例えば全身法ではベンチプレスを胸、肩、上腕三頭筋の種目とみなす。確かに肩腕は使うが、ナロープレスでもない限り副次的な刺激である。プレスダウン1セットの刺激を1とするとベンチプレス1セットの上腕三頭筋への刺激は0.5とカウントする。そのため全身法では末端の肥大が弱くなる傾向がある。
上半身下半身
身体を上半身と下半身の二つに分けてトレーニングする分割法である。週2~4回時間を捻出できるヒトにおすすめである。ちなみに現在の筆者(2025年6月)はこの分割法を採用している。
個の分割法では、全身法よりも各部位に対して多くのセットと種目を採用できる。また弱点部位や強化部位に合わせた調整も可能になる。例えばベンチプレスとプーリーローに加えてカール種目を取り入れたりレイズ系種目を取り入れることもできる。また下半身の成長が上半身に比べて遅い場合は週3回の内下半身の日を2回入れることができる。
男性なら上半身でプル、ロー、プレス種目、下半身でエクステンション、プレス、ヒップヒンジ、カール種目を基本種目として採用する。これらを基本として目的や時間と相談して合わせて細かいトレーニングを採用していく。
女性なら下半身はデッドリフトをメインにして、ブルガリアンスクワット等のヒップヒンジのバリエーションを1~2種目増やす。上半身に関してはプル動作とリアデルト種目、外腹斜筋の種目を採用する。
筆者は女性の場合これ以下の分割法を採用するメリットは少ないと考える。理由は全身法のところで示したものと同じである。これ以上細かく分割するよりも、下半身の頻度を増やしたりした方が効果的と考える。
PPL
押す種目のプッシュ、引く種目のプル、脚のレッグと部位を3つに分ける分割法である。週3回以上時間を捻出でき、上半身下半身よりも細かく鍛えたいヒトにおすすめである。
プッシュの日に大胸筋、上腕三頭筋、フロントデルトとサイドデルトを鍛える。プルの日に背中、リアデルト、上腕二頭筋を鍛える。脚の日に脚を鍛える。
PPLは週3回を下限としてそれ以上の頻度に柔軟に対応できる。例えば週6回で頻度を増やすこともできるし、週4~5回で弱点個所の頻度を増やし強い部位の頻度を抑えることもできる。PPLは多くのトップビルダーも採用しているので他の記事の方が質が高い情報が収集できるだろう。
ブロスプリット
週5~7回時間を捻出できるヒトにおすすめ。分割法の中で最も細かく鍛えることができるので、弱点部位をつくってはいけないボディビルダーが多く採用する。
1セッション当たりの対象筋へのボリュームで最も大きくなるので、上級者が1年で数g筋肉を増やす際に有効となる。彼らは筋肥大に必要な1セッションのボリュームが多くなるので、週2回で稼ぐボリュームを週1回に詰め込む。またどうせ頻度を増やしたところで変化する筋肉量は数百g程度なので、週1の方が良いという結論になる。
細かく部位を鍛えられるという点と、1セッションのボリュームを増やせる点を考慮すると。各筋肉に対して少なくとも3種目で刺激を入れてあげると良い。例えば上腕二頭筋ではなく短頭長頭上腕筋に1種目ずつ、リアデルトも近位遠位全体のように細かく分ける。
最後に
この記事では分割法の選び方と実際の分割法の特徴とメニューつくりについて解説した。分割法に優劣はなく、捻出できる時間に合わせて選ぶと良いことが分かった。
分割法を選んでもそれが続けられないと意味がない。筋トレを習慣化する方法に関してはこちらの記事で解説しているので参考にしてほしい。
また具体的なトレーニングのやり方に関しては筆者の「部位別トレーニング」カテゴリーの記事を読んでほしい。マニアックであるが読者のトレーニングに貢献することを保証しよう。
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