GABAが睡眠に与える効果と施策(タイミング、摂取量、時間)

このような悩みを持っていないだろうか。

・GABAが睡眠に与える効果を知りたい。

・GABAサプリメントをとるべきかわからない。

・GABAの効果を発揮する方法を知りたい。

この記事ではこのような悩みを解決していく。

この記事の内容は以下のとおりである。

1.GABAが睡眠に与える効果を解説。

2.GABAサプリメントの効果。

3.GABAの効果を発揮させる施策を提示。

この記事を書いている筆者は筋トレを5年間行っており、ボディビルダーを目指し研究と実践を繰り返している筋トレオタクである。またフィットネスクラブでの勤務経験があり、初心者のシェイプアップに成功した経験もある。このような筆者が読者の悩みを解決しよう。

GABAが睡眠に与える効果

副交感神経優位

GABAは中枢神経における抑制系の神経伝達物質で、脳の活動を落ち着かせることで副交感神経優位の状態をつくる。結果として血圧の低下やリラックス効果等をもたらす。

GABA(γ-アミノ酪酸)はニューロン同士の情報伝達においてブレーキの役割を果たす。興奮系のグルタミン酸と対照的にGABAはシナプス後膜にあるGABA受容体に結合し、神経細胞の過剰な活動を抑制します。この神経抑制作用により脳内の興奮状態が和らぎ、自律神経が副交感神経優位へとシフトする。

以上のことからGABAは神経の興奮を抑え副交感神経優位をつくることに貢献する物質といえる。

なぜGABAを摂取するのか

GABAを摂取する目的は、入眠直後から中盤にかけての深い除波睡眠を深くし睡眠の質を高めることにある。除波睡眠の深さと副交感神経には関係があり、GABA摂取を含む副交感神経を有意にさせる施策が除波睡眠を深くするうえで有効である。

除波睡眠についてはこちらで解説しているので参照してほしい。

GABAサプリメントの効果

GABAは脳関門を通過しない

GABAは経口摂取しても脳関門(血液脳関門)を通過しないため、サプリメントとして摂取しても中枢神経に直接作用する効果は期待できない。

GABAは親水性で化学構造上脂質に富む脳関門を受動的に通過することができないのだ。血液脳関門は体内を循環する物質が脳内に侵入しないように選択的な透過性を持つ防壁で、GABAのようにイオン化しやすく極性の高い分子はこの防壁を素通りすることはできない。

以上のことからGABAのサプリメントでの摂取に直接的な作用がないことが分かる。

GABAが直接的な作用を発揮できないメカニズムはグルタチオンの経口摂取の効果がないことに似ている。これについてはこちらで解説している。

なぜGABAをサプリメントから摂取するのか

GABAサプリメントを摂取する目的は、腸から脳を間接的に調整するという「腸脳相関」のメカニズムを活用することにある。

GABA受容体は腸内にも存在し腸内の神経系(腸管神経系)や迷走神経を介して脳と情報をやり取りするルートが存在します。経口摂取されたGABAは腸のGABA受容体に作用し、そこから神経経路を通じて脳内のGABA神経系を間接的に賦活すると考えられている。

以上のことから、GABAサプリメントは腸内相関を介して副交感神経優に寄与する。

GABAの効果を発揮させる施策を提示

https://www.meiji.co.jp/oligostyle/contents/0005/より引用。

腸内環境の整備

GABAサプリメントの効果を発揮させるためには、腸内環境を整えることが重要だ。なぜなら腸内の炎症を抑えGABA受容体が正常に働く状態を維持するこ都に繋がるからだ。

GABAサプリメント腸内に存在するGABA受容体に結合することで作用を発揮する。腸内環境が乱れて炎症が起きていると受容体の感受性が低下し、GABAの作用が発揮されにくくなります。腸内環境が健全ならばGABAの作用発揮が円滑に行われる。

以上のことから、GABAサプリメントの効果を最大限引き出すためには腸内環境の整備が不可欠だ。プロバイオティクスとプレバイオティクスを併用することで腸の炎症を抑え、GABA受容体がしっかり働く環境を整えることができる。

腸内環境の整備は栄養吸収最適化という面で筋肥大と健康に広く貢献するので、費用対効果の高い施策である。具体的には一日10億CFU以上の腸内細菌叢、25~35g程度

腸内環境についてはこちらでも解説している。

グルタミンとビタミンB群(ナイアシンとビタミンB6)の摂取

https://www.researchgate.net/figure/Enzymes-involved-in-the-metabolism-of-GABA_fig1_282911401より引用。

GABAの作用を睡眠持続させたい場合は、GABAサプリメント単体ではなくグルタミンとビタミンB群(ナイアシン、B6)の摂取が効果的だ。

GABAサプリメントは摂取後しばらくは副交感神経を優位にしてくれるものの、その効果は数時間程度に限られるため、睡眠の後半に中途覚醒したり交感神経が再び優位になるリスクがある。

睡眠中ずっとGABAが十分に脳内で働き続けてくれることが理想で、そのためにGABAだけでなく体内でGABAを作り続けるための前駆体と補酵素を同時に供給する。

具体的にはグルタミンを摂取することで体内でGABAの前駆体となるグルタミン酸を確保する。グルタミンがクルタミン酸、GABAへと変換されるにはナイアシン(ビタミンB3)とビタミンB6が不可欠である。

特にビタミンB6は重要だ。なぜなら興奮系のグルタミン酸を鎮静系のGABAに変換するための決定的な補酵素だからだ。ビタミンB6が不足すると逆にグルタミン酸が蓄積し、睡眠の質を低下させる恐れがある。

以上のことから、GABAの睡眠への効果を最大化するにはグルタミンとビタミンB群の摂取が有効だ。

最後に

この記事ではGABAが睡眠に与える効果とGABAの効果を最大化させる施策を解説してきた。以下に具体的施策をまとめる。

①GABAの摂取:

就寝60~90分前に500mg以上のGABAサプリメントを摂取。これにより副交感神経優位のリラックス状態を寝つきから構築する。

②グルタミンの摂取:

就寝60~90分前に3~5gのグルタミンを摂取する。睡眠中も体内でGABAが継続的に生成されるようにし持続的な副交感神経優位状態を構築。

③ビタミンB群(ナイアシン、ビタミンB6)の摂取:

就寝60~90分前にナイアシンとビタミンB6を摂取する。L-グルタミン→L-グルタミン酸→GABAの変換を円滑にすることが目的で持続的な副交感神経優位状態を構築。単体で摂取することがベストだが、ビタミンBコンプレックスやマルチビタミンの摂取でも問題ない。

この記事が読者の悩みを解決できたならうれしい。

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