L-カルニチンの作用と筋トレへの応用。

作用

脂肪燃焼効果

L-カルニチンは、脂肪酸がミトコンドリア内に移動するために不可欠である。

脂肪酸は直接ミトコンドリア膜を通過することができないため、L-カルニチンと結合し複合体となることでミトコンドリア内に輸送されβ酸化を受ける。

https://www.mdpi.com/1422-0067/23/5/2717より引用。

脂肪酸を基にATPを算出するために、L-カルニチンは不可欠である。例えば脂肪燃焼を目的として有酸素運動をする際、最大心拍数の60~70%の心拍数を維持し、体脂肪をエネルギー源として利用することで目的を果たすが、この時にL-カルニチンを摂取することで、脂肪燃焼を促進させることができる。

アンドロゲン受容体活性化作用

L-カルニチンのもう一つの作用が、アンドロゲン受容体活性化である。この作用を報告した研究を見る。

L-カルニチン酒石酸エステル( L-Carnitine Tartrate)とレジスタンス運動後の食餌摂取がアンドロゲン受容体とホルモン反応に与える影響を評価することを目的にした研究では、L-カルニチン摂取がアンドロゲン受容体の発現を増加させることが報告された。

https://journals.lww.com/acsm-msse/fulltext/2006/07000/androgenic_responses_to_resistance_exercise_.13.aspx参照。

被検者は10人の男性で、年齢22±1歳、体重86.3±15.3㎏、身長181±11㎝。スクワットを含むレジスタンストレーニングを1年以上経験している。実験参加12週間前にクレアチンを摂取していた被験者を除外。

期間は21日で、L-カルニチン酒石酸エステル(L-カルニチン500mg、L-タルトレート236mg)を朝食と昼食時にそれぞれ2カプセルを摂取するよう指示され、1日の総摂取量は2gとなった。

トレーニングは午前8時から10時の間に実施され、内容はスクワット、ベンチプレス、ベントオーバーロー、ショルダープレスの4種目を各10回×4セット、合計16セットインターバル2分。

この研究で分かったことは、運動前1000㎎のL-カルニチン摂取によりアンドロゲン受容体が有意に増加したこと、レジスタンストレーニングによるアンドロゲン受容体の増加はプラセボ群でのみ観察できたこと、トレーニングの食餌(P15.29%、F28.66、C56.05%)摂取によって両群でアンドロゲン受容体が有意に増加したことである。

まとめ

L-カルニチンは脂肪酸をミトコンドリアに輸送する際に必要なアミノ酸であるが、安静時のアンドロゲン受容体を活性化させる作用を持つ。L-カルニチンの諸作用を享受するには、1回1000㎎以上の摂取が必要になる。

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